うちにくまが来た

3/23 中高の同級生であるりかこがインスタのストーリーで「この人形要りませんか!」とくまのぬいぐるみの里親募集をかけていたのですかさず名乗り出た。わたしの家には人形がたくさんいて、シャチのぬいぐるみのシャチモスや、プーさんの人形のプー太郎とプー助等、個性豊かで愛せるメンバーがたくさんいる。しかし、わたしはいつもそいつらのうち1体をまくらにして1体を抱いて寝ているので全員薄くて平べったくてかわいそう。

 

りかこは、中1の時に同じクラスで出席番号も前後という中高のなかでも古馴染みの方の同級生で、「りかこは入学時身長が160cm前後だったのに1年で10cm以上伸びて完全にはっすーの身長を抜かした」というエピソードを持っている。

このエピソードは全くこれっぽっちも面白くないのに何故か同じく1年A組だった数人の間で笑い話として今も語り継がれており、11年経った今でも、やっぱり全然面白くないのにこれで笑っているし、りかこは中2以降まみをと並んで「マジでデカすぎる人」として学校に在籍していた。女子校だったので170cm以上の女を見ると「世界一でかいのではないか」と思ってしまっていたが、大学に進学したら全然そんなことなかったのでめちゃくちゃムカついた

 

時期的になかなか予定が合わず4/17にくまがうちにくることが決定した。りかこはわたしの大学のとても近くに住んでいたので、「何時にいけるよ〜」とか「ここに家があるよ〜」とかはとてもスムーズに話が進んだ。

 

来たる4月17日、りかこのマンションのエントランスで待っていると想定の3倍の人形をかかえたりかこが出てきた、りかこー!!!となった!りかこ!!!やったよー!りかこ!!!くま!!!やったーーーー!!!

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かあいーーー!!やったー!!!

 

人形全員に名前をつけているので、まず「こいつに名前はあるの!?」と聞いた、多分りかこと2年かそれ以上ぶりくらいに会ったけど全然「久しぶり〜!!」とかいう会話もなくてまずこいつの名前についての会話が始まった。

中高の同級生は多分何歳になっても「いつも会ってる」みたいな気持ちで接せれるんだろうなと思って嬉しかった。わたしは中高及び中高の同級生全員が大好きだし、インスタで中高の同級生の男を見るたび毎回「少しでもこの子を悲しい気持ちにさせてるようなら殺す」と本気で思っている  男が写っている一枚一枚の写真を呪っているのでインスタグラムは疲れる。

 

こいつに名前はなかったので、名付け会議が始まった。

りかこの”り”をとるとか、くま太郎とか、なんかそんな案が出たが、多分こいつにはもっとふさわしい名前があるとおもって妥協したくなかった。

りかこにペットを飼ってなかったのか尋ねたら、昔「チーズ」と「ジャム」という金魚を飼っていたらしい、あんま魚に食べ物の名前つけなくないか?と思ったが、同じくパンにのせるもので一番このくまちゃんにぴったりなのが完全に「バター」だったので、このくまの名前は「バターくん」になった!バターくん!!!かわいいーーー!!!二人でめっちゃはしゃいだ。

今考えたら、ジャムおじさんとバタコさんとチーズだった。やなせたかしと思考回路がかぶってしまった、アチャ〜。

 

一旦早稲田にあるヨセケンの部室にバターくんを置いてわたしは大手町で鈴木さんと木内さんと栗原とスペイン料理を食べる約束をしてたのでそこに赴いた。鈴木さんと共にすごい勢いでワインを飲んだし、みんなですごい勢いでスペイン料理を食べた。ワイン、うめ〜。

アレルギーとかじゃなくて普通に好き嫌いで蟹と貝と海老が食べられないというわたしの最悪の味覚のせいで、それらを少し避けたメニュー選びをして頂いて申し訳なかったがすごく美味しいお肉とかをご馳走になって本当に嬉しくて嬉しくてわたしは…

 

そのあと木内さんと解散して3人で部室に向かうとたくさん現役がいて、少し申し訳なかったが鈴木さんがまたもやすごい勢いでハーゲンダッツ等を現役生に向けて爆買いしていてあと喫煙者には「喫煙者は早く死んでほしいと思っている」ということで2箱ずつタバコを買ってくれた、ギャー、ご希望に沿うように市川と大西とわたしは早く死んどきます、本当にありがとうございます!

 

わたしと鈴木さんは本当にもう枯れ果てたOBだったので小1時間いてそそくさ帰ろうと準備をしていた。わたしは枯れ果てたOBのくせにこの日1円も使っていないので、もし江戸時代だったらわたしはえた非人だし、えた非人は「不当に差別をされていた」けど、わたしは全然「順当に差別されていた」と思う。

とか考えていたら、みんなが「たかはしさんバターくん忘れてます!!」と教えてくれて、ゴミ袋に入れられたバターくんを渡してくれたのは本当にかわいかった、みんなー!

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わたしはかわいいものが本当に大好きで、家にある雑貨も自分の持ち物もいちいちかわいくないと気が済まないのだが、その理由として「かわいいものは周りの人や環境もついかわいくさせちゃう」というのがある、なのでかわいい持ち物は多ければ多いほどいいに決まっている。

 

そして、現在、この文章をバターくんの上で打っている。バターくんがデカすぎて背もたれにも適しすぎているし何か置くのにも適している、隣で寝ている時はマジで完全に人だ。抱きしめた時の感触が完全に人で、人じゃんと思っている。

 

今日は徹夜で作業していてそのまま起きているのだが、さっき少し寝ようかなとゴロゴロしていたら本当に「人」すぎる。わたしは、家に人がいたら嬉しい、みんなにいつでも来てと思っている。

マジで気を抜くと「人か!?」と思って嬉しくて笑顔で話しかけようと思って上体を起こして顔を見るけど、顔を見ても、微動だにしないにっこり笑顔のくまの人形だという事実がそこに寝ているだけなので、わたしも笑顔をキープしつつそっと下の位置に戻っているのを繰り返している、さっきこれに気づいて猛烈に悲しくなった。

別にバターくんに話しかけてもいいのだが、冷静且つ客観的な脳内の第三者が「一人暮らしで恋人もいず、たくさんいる人形にはなしかけはじめたらいよいよ終わりなので本当にやめてくれ」と叱責というよりは懇願という感じで話しかけてくるのでしないでおいている。

 

わたしは人を家に呼ぶのがだいすきなのでみんなもおうちにきてバターくんにあってあげてくださいね、という文章でした、またね。