昨日の昼まで軽井沢にいた
軽井沢というか軽井沢の隣の佐久というところ 軽井沢という方が想像しやすいので以降軽井沢、以下、軽。
軽井沢には祖父母の別荘があるのでしばしば行くのだが、軽井沢にいくと目の前に広がるのは草木にはじまる自然のみ どこを見ても緑 ここを絵にしようとおもったら逆張りで緑は使ってやらないぞ
大きすぎる山にはまだ雪が少し残っており、見るたびに「雪が残っているね」と思う
入ってくる情報が少なすぎる ほんとうに何も考えなくていい Aという情報をみて「Aなんだ」と思い、Bという情報をみて「Cじゃなかったっけ、まあいいや」と思う。
「息を吸って吐く 深呼吸が、生活を豊かにする基本」
「花が綺麗、いい匂い」
「そうだ、明日は庭でバーベキューでもしようか」
ここに定住していたら思考がクリアになるかもしれない、そう思った
澄みわたる、洗練され、ピカピカで柔らかいスライムに、やがて大地と一体化するだろう その前段階として上記のような会話ばかりをしてしまう
ただわたしは軽井沢に「なにもしない」をやりにいっているだけなので、軽井沢にいたとてふつうにやることが今と同じくらいあったら大地と一体化している場合ではなく、自然にも「もういいから、いつまでそんなに緑なわけ?!わかったから」という態度だと思う 自然を田舎を、神聖化しているわけではない
兎にも角にも、わたしが過ごした3日間はすごく爽やかで清々しくシンプルだった
わたしは夜を更しまくり人生なので、今まで幾度となく、昇ってくる朝日に遭遇するたび心底落ち込んでいたが、軽井沢で見た朝日はほんとうに綺麗でほんとうに嬉しかった こんなに嬉しいことはないと思いながら寝た
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そしてそんな透明に近い何かの色になってしまった脳みそで、東京に帰ってきた
友達の車に揺られて、東京に戻ってきた瞬間「この街が東京だ」と思った
東京に帰ってきた、東京だ、これが東京、東京!
「ここは東京である」と誇示するように、喧騒や空気の澱み、文明がわたしの目、耳、鼻、に飛び込んできて五感という五感を刺激した、攻撃にも近い
大層、辟易した!!!!マジで
「東京!東京!」みたいなコールと手拍子も聞こえた気分になった
普段から浴びているあらゆる文明 無限の価値観 インターネットで日々起こる大動乱、そしてそれに触れた結果の錯雑とした、煩雑とした思考、ほんとうにこんなに細かくたくさん心を動かしてありとあらゆることを考える必要があるのか???と思う
複雑に見えるこの世界は、本当に単純な感情で動いているのか?秋元康さん
「さっき"車に揺られて"って使ったから絹ちゃんすきになってくれますか」とかも思う 電車じゃないからだめですか 煩悩まみれ
あの麦くんの「この間電車に揺られてた時〜」っていう瞬間ありえなすぎる そんなやついない
それを見た絹ちゃん にこにこ、じゃないんだよ
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インターネットの大海原、情報の波で溺死している毎日
室町時代の人が生涯かけて得る情報を1ヶ月そこらで得てしまえるこの社会
文明に生かされているのか殺されているのか、文明を恣にしているのかこちらが被支配者側なのか分からなくなるが、そんな中でわたしたちは浅い呼吸をしながら自らを律している
どうしようガチで、と思った マジでどうすればいいか分からなかった
とりあえず一回トイレいった、トイレ及び排泄という行為は特に文明に侵されていない
トイレから出た、とりあえず電車のホームに立った、暑すぎる、くさい!
一旦イヤホンをして、音楽を聞いてみた 音楽は気分を簡単に変えてくれるじゃないそうだわそうだわと、気分は音楽を嗜む貴婦人です
岡村靖幸とか椎名林檎とか、聞いた こういう時に効きそうと思ったけど、別にだった
別に都会で聞く必要がなかった、どこでも良い
!!そんな中!!
大森靖子「堕教師」を聞いたら完全に脳が東京に順応した!
わたしは東京、わたしは東京にいます そう思って、濁った!
東京でこれからも、生きていく、
牛鍋ガス灯から始まり、これからも開化の意識を鋭いものにしていきます
複雑を美しいと思う、ありきたりな感情に左右されます